腰痛と腹横筋その2

腰痛と腹横筋の関係

腰痛と腹筋と深い関係があります。

その内容は以前のブログでもご紹介しました。

その時の記事はこちら↓をご覧ください。

腰痛と腹横筋

さて、今度はもう少し掘り下げた内容を紹介していきます。

その内容は
体勢の変化で腹横筋は効き具合が変わるのか?
というものです。

ここで言っている「体勢」とは、
「立つ」「座る」「寝る」
などを示しています。

日常の生活スタイルで、
デスクワークの多い方は「座る」、
物を運ぶような仕事をする方は
「立つ」時間が多くなります。

そのスタイルが腰に対して良いのか悪いのか、
参考になればと思います。

腹横筋

このブログでも何度か紹介してる「腹横筋」

数ある腹筋の中でも、
最も腰痛に関連のある部位です。

腹筋は他に
「腹直筋」「外腹斜筋」「内腹斜筋」
がありますが、
腰痛の研究には必ずと言って良いほど
「腹横筋」が登場します。
それほど重要なパーツということです。

どういったメカニズムで重要か?
ということも重要ですので、
そちらは今後記事として挙げていく予定です。

体勢と腹横筋

さて、今回の研究は前述した通り
「体勢」の変化による
腹横筋の効き具合を調べたものになります。

測定方法はエコー(超音波測定装置)
を使用し腹横筋の厚みを調べる、
というものです。

絶対とは言い切れませんが、
筋肉が厚くなれば出力は概ね上がっています。

各体勢時の腹横筋の厚みを調べた研究です。

以下に結果の部分のみ抜粋しました。

姿勢の変化による腹横筋の変化と、
腰痛の有無による腹横筋の違いを明らかにするため、
非荷重姿勢と荷重姿勢における腹横筋の測定
を行い比較した結果、以下の結論を得た。

1.姿勢変化に伴い腹横筋の収縮動向は異なり、
非荷重姿勢時の腹圧高状態よりも
荷重スクワット姿勢の方が
筋厚が薄かった。

2.健常者と腰痛者では、
腰痛者の腹横筋筋厚は安静時には薄いが、
加重時では差がなかった。

3.体幹筋力と安静時腹横筋の厚さに
相関関係はなかった。

腹横筋の筋厚変化と腰痛に関する研究 川崎他

簡単に説明すると、

1.立つと腹横筋は効きにくくなる

2.腰痛のない人でも身体を支える動作
を行うと腹横筋は入れにくくなる

3.腹筋(腹横筋)の力が強くても、
意識しないと使えていない

という結果です。

ここから言えることは
「立って動いている時にも腹筋(腹横筋)
が使えるようにしよう」
ということだと捉えられます。

身体を起こして立ち姿勢になることを
「抗重力位」といいます。

重力にいかに逆らえるか?というものです。
この高重力位になると腹筋(腹横筋)は抜けやすくなるのです。

また、こちらには記載はしていませんが、
腰痛のある方は腰痛のない方に比べ
腹横筋が薄いという結果も出ています。

パーソナルジムではどうするか?

パーソナルトレーニングではやはり腹筋運動
を行うことから始めることが多いと思います。

そしてその方の生活の状況に合わせ
「座った状態で強化するのか?」
「荷物を持った状態を強化するのか?」
を決めていきます。

その手段は様々です。
トレーナーと相談をし決めていって下さい。