腰痛と骨盤の開閉

骨盤の開閉

今回は「骨盤の開閉」腰痛の関わりについてです。

まず骨盤の開閉とはどういうことか説明します。

骨盤は色々な方向に動きます。
前や後ろ、側方に傾いたりもします。

これを一般的に「骨盤の傾斜」と呼びます。

反り腰になるように前に傾くことを「前傾」
丸まるように後ろに傾くことを「後傾」、
脇腹を縮めるように横に傾くことを「側方傾斜」
と呼びます。

この「傾斜」がよく言われる動きです。

それに加え「開閉」があります。

骨盤が横に大きく広がれば「開く」
そして内側に閉めるように動けば「閉じる」
です。

例えば踵をつけてまっすぐ立ちます。
踵が離れないようにつま先だけ外に広げれば
骨盤は「開き」ます。
まっすぐのままですと「閉じて」います。

今回はこの「開閉」がテーマです。

腰痛との関係

この骨盤の開閉と腰痛の関係
を調べた研究があります。

開閉の大きさが大きいと腰痛が出やすいのか?
それとも小さいと出やすいのか?
はたまた関係がないのか?
というものです。

結果は以下の通りでした。

骨盤の開閉の動きは、仙腸関節により誘導される。

動かない関節と言われている文献も少なくないが、
今回の結果より、
仙腸関節による骨盤の開閉の動きが認められた
と考える。

また、
荷重伝達機能を持つ仙腸関節で結合されている骨盤は
様々な姿勢により影響を受ける事が予測される。

今回、腰痛がある群が腰痛がない群に比べ、
骨盤の開閉比率が優位に高かった事より、
骨盤の開きが大きい人は腰痛になりやすい
という傾向が示唆された。

第32回九州理学療法士・作業療法士合同学会

骨盤の開閉の動きと腰痛との関連
深山慶介他より引用

簡単に説明すると
「骨盤が開きやすい人は腰痛になるリスクが高い」
という結論でした。

骨盤を閉じる

骨盤はできる限り閉じるようにコントロールしたい。
とはいえどうしたら良いのでしょう。

結論は至ってシンプル。
腹筋です。

腹筋が効いていれば
骨盤は容易に開くことを防げます。

もちろん効率的に腹筋を行う必要はありますが、
どのような腹筋でも行うことに無駄はほぼありません。

なんとなく骨盤の開閉に
思い当たるものがあれば実施してみても
良いのではないでしょうか?

効率的な腹筋の方法はまた別の機会で紹介します。

パーソナルジムではどう対応する?

専門の知識をもったトレーナーが所属していれば、
機能的な腹筋の使い方はお任せして
大丈夫かと思います。

ですが、
パーソナルトレーナーと一括りにしても
得意、不得意な分野があります。

ダイエットなどのボディメイクを
メインに取り扱っているジムでは「
魅せる」筋肉の付け方は上手ですが、
「機能的」「腰痛のために」
などに対してはそこまで得意でないことも
多くみられます。

特に腹筋に関しては
「魅せる」と
「機能的」の使い方は
真逆と言っていいほど差があります。

ジム選びは
目的に沿った内容でアプローチ
してもらえるよう、
たくさんの情報を集めておくことをお勧め致します。

まとめ

骨盤の「開閉」と言っても
何をもって開いて、
閉じるなのか分からないことが多いと思います。

そんなときは
専門の知識を持ったトレーナーの出番です!

信頼のおける人に相談してみましょう!

それでも分からなければ当ジムへどうぞ!